Categories: interior design

Completion: 2023

Place: Toyama

Function : complex

日本空間デザイン賞2023 サステナブルデザイン賞受賞

富山市から車で10分ほどの、問屋町にある「トトン」は、家具の循環(回収・再生・販売)を中心に、ライフスタイル提案の場として、さまざまな資源循環を体感できる複合施設である。サスティナブルな家具や雑貨の販売に加え、家具工場に併設するリペア・DIY スペース、その他カフェやコワーキングスペースなども併設され、各種プログラムが偶発的に交じり合うようにワンルーム空間にしている。
老舗家具店の物流倉庫をコンバージョンしたこの施設には、膨大な廃棄予定品が集まる。それらを分類し、修繕や補強、リデザインして販売するほか、ユーザーが自宅から家具を持ち込んで、自分の手で直すこともできる。施設デザインは、用途変更に適合するための最小限のものとし、大谷幸夫氏が設計した既存躯体の力強さを残している。また、コワーキングのデスクや、カフェの客席など、施設内の置き家具や、パーテーション、各種什器などは、全て廃棄予定の家具をデザインし直して製作している。老朽化した倉庫だった建物を、様々な人が訪れる複合施設へとアップサイクルし、空間全体でアップサイクルを体感できる施設を目指した。

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写真:Hiroki Tagawa(nando inc.)