Categories:RENOVATION
Completion:2022
Place:TOYAMA
Function :NON-FUNCTIONAL
不動産との協働プロジェクトである。
空き家となっている物件をそのままの状態で不動産情報を出しても、使い手が見つからない可能性が高い。しかし、フルリノベーションしては、工事費が大きくなり物件自体の売り値や賃料を高く設定せざるを得ない。結果、使い手が見つからず、空き物件のまま放置される可能性が高い。不動産会社としてもリスクの高い投資となるため、手をつけられずにいる物件が多々あるとの話があった。
このような遊休不動産にコストを極力かけずに物件の魅力を高めることはできないだろうか。
ここから「解体範囲をデザインする」ことに至った。新しいモノは極力入れずにそこにあるものの壊し方や残し方をデザインすることとした。
極力コストをかけずに魅力を高めることで、買い手、借り手を付け、結果として、まちの空き物件を少なくしたいという思いで、不動産会社と共に企画したプロジェクトである。
今回の物件の計画では、屋根と外壁からの雨漏り補修、トイレ工事、と同時に床下と外壁は無断熱となっていたため、1階床のみ断熱敷き込みの上、土間コンクリートを打設までは機能面から必要な改修であった。
解体範囲をデザインするリノベーションが、社会問題でもある空き家問題対策の1つのアプローチとなるであろう。
AFTER
BEFORE