Categories:ARCHITECTURE

Completion:2024

Place:TOYAMA(HIMI)

Function :HOUSE & OFFICE

東に道路を挟み日本海を望む敷地に建つ住宅兼オフィスの計画である。

解体前の建物は氷見によく見られる海沿いの町屋であった。敷地は長手約38メートル、短手約8メートルあり、南側隣地は計画道路に掛かり解体され道路となっていたが、元々隣地と接する面のため、全面的に閉じた壁となっていた。

増築を重ねられた既存建物へは、町屋特有の中庭より光を取り入れるが、建物全体での動線の長さ、見通しの悪さと薄暗さが際立つ構成となっていた。

要望としては、外を通る自動車や歩行者の目線から建物内部が見えないようにプライバシーを重視することと、自然光が入る明るい空間で家族が安心して暮らせること、海に対しては開き過ぎず、いつも通りあることを感じられる程度の関係とすることであった。

45×330の柱梁を1820mmピッチに入れる構造架構を採用したことにより、一体的な長い吹抜け空間を実現した。1階は家族団らんの場となるため、周りからの視線を遮り、全体的には閉じながらも、吹抜け上部から自然光で満たされた明るい空間とした。2階にあがるとオフィス、ライブラリースペース、個室群と性格が変わるため、段々連窓により所々街の景観や日本海を切り取り、伸びやかに外部に開かれた空間としている。自然光が全体に広がるよう階段の踏板蹴上板もスチールパンチングとした。

構造体はディスプレイ棚やベンチなどの機能も持ち、家族の暮らしに寄り添うものとなる。

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